学生・院生諸氏への「技術士補」資格取得のお勧め
平成16年4月1日、技術士(農業部門・植物保護)[国家資格]が誕生しました。これに対応して日本植物病理学会では技術士対応委員会を設置し、技術士の受験を奨励するとともに、技術士(農業部門・植物保護)の社会での活躍を促進するための活動に積極的に取り組んできました。
技術士試験は2段階で、第一次試験に合格すれば「技術士補」の資格が得られ、その後の実務経験を積めば第二次試験の受験資格者となり、これに合格すると技術士の資格が得られます。この4年間の実務経験には大学院在学歴の2年間も算入されます。第一次試験の受験資格には何の制限もなく、学生・院生でも受験できます。受験科目は基礎科目、適性科目、共通科目(数学、物理学,化学、生物学、地学の中から2科目を選択。4年制の大学の理科系の卒業者は免除)および専門科目(農業部門)です。第一次試験は専門科目を除いて技術士の全部門(20部門)で共通問題ですので、第一次試験合格者は第二次試験を他の部門で受験することもできます。第一次試験は毎年6月の受験申し込みで、10月に試験があります。
「技術士補」資格は国家資格ですので、例え将来技術士にならなくても、在学中にこの資格を取得しておくことは就職活動などでも有利に働くことが期待されます。試験の難易度については、大学からの合格者も既に200名にのぼることからも分かるように、過去問と最新版の食料・農業・農村白書をまじめに勉強しさえすれば、それほど難関ではないことが分かります。
植物保護関係の大学の先生方にも、学生・院生諸氏に技術士第一次試験の受験を強く勧めていただければ誠に幸いに存じます。